f:id:Ojinjin:20191207185216j:plain

74才貧乏老人ベルリンを行く―2019年九月
郵便局
裏町を歩いて、郵便局を探した。Tucholsky Strasseにあった書店に入り、背の高い、初老のご婦人に尋ねると、親切に通りまで一緒に出て、ほら、あそこに見える通りを左に行って、二番目のNovalis通りを右に入ると、それらしい印がある。それが郵便局、との話だった。行ってみると、確かにNovalis通りはあったものの、さて、肝心の郵便局はどこにも見当たらない。ボクはてっきり、日本の様に赤い郵便ポストか何か似たものがあるのかと思い、それらしいものを探したのが間違いだった。LOTTOと窓に貼られた文字を見たが、まさか宝くじ売りが郵便局を兼ねているとは想像も出来ずに通り過ぎ、やって来た赤鬼みたいなおばさん(Entsculdigung!)を呼び止め、最初は英語で聞いて見ると、なんだか不愛想な反応で、ドイツ語に切り替え、「奈辺に郵便局があるか否か、存知有るか?」「Können Sie mir sagen wo ich ein Postamt finden kann?」そう聞き直すと、彼女は不意に親切な感じになって、あのロトの所だという。中に入って聞け、と続けて、更に何やら早口にドイツ語でまくしたて、ボクはタジタジとして、分かった。Danke bestens、頭を下げて別れた。彼女は急いでいたらしく、背中を見せると、足早に去って行った。
 三年前、パリをうろついて、やはり郵便局を探し、こちらはそれらしい建物に入っていて、いかにも郵便局らしく 、送金窓口やら小包取り扱い、手紙、切って売り機が並んで、切手を買う要領が分かるまで、ちょっとまごついたのだが、ベルリンはいとも簡単で、なんだか雑貨屋みたいな店内に入り、ドイツ人にしては小柄な、1meter66centimetersのボクより10centimetersぐらい高い中年の、優しそうな男性に聞くと、ここで郵便物を取り扱っているとの由。送る絵葉書を手渡し、仕向け地を言い、要求された切手代を払えば、それで全て完了だった。因みに日本向け三枚、スウェーデン向け一枚で、計計4 Stück, 3.80Euroだった。切手は彼が葉書きに貼ってくれた。パリの場合と違って到って簡単。Deutche Post の傘下にあるDHLの印を探せば、それが郵便局なのだ。